今日は、こんぶの会のワークショップに参加いたしました。
今回のテーマであった「質問づくり」について、当日まで何も知らないまま参加しました。
映画で言うところの「何も予習をしないで見る」に相当します💦
ちょっとは調べておいてもよかったのですが…💦
私は相変わらず、大勢いるところにいるとなんか緊張して気配を消したくなるのですが、今回の参加者は一度か二度お目にかかったことがある方ばかりで、どこに気配を消したらいいのかわからなくて、どぎまぎししているうちに最初のお題が出て、そのお題の答えが出てこないまま自分が発言する番になり、ミュートを解除するのを忘れて焦ってしまう、という相変わらずのダメダメっぷりを発揮してしまいました💦
今回のサブテーマでもあった「日本語教師の専門性」というのは、私自身は何者であるかが全くわかっていません。「内部的な形づけ」が全くできないのです。
でも、日本語教育以外の分野の方々にお会いして、「日本語を学ぶときの注意点」「日本語の仕組みについて」「外国人の考えていること」などをサラッと話すと、その方々が「へぇ、そうなんですか! 知りませんでした。目からウロコが落ちました」というようなことをよくおっしゃるので、そういったときに専門性を感じるのです。言うならば、「外部的な形づけ」とでも言えばいいのでしょうか。
話がそれてしまいましたが、今回のメインテーマであった「質問づくり」について、ちょっと感想を書いてみようと思います。
その前に、簡単に「質問づくり」について説明します。
本当はいくつか工程があるのですが、はしょりにはしょって言うと、
●ある「お題」が出される
●その「お題」に対して何でもいいから質問を作る
(質問文を書き出してみる)
というだけのものです。
でもこれが簡単そうで難しいんですね。
もちろん「お題」によっては作りやすいのかもしれませんが・・・。
今日の「お題」は、私にとっては難しかったです。
なので、グループ分かれて話し合っているときも、なかなか意見が出てきませんでした。
「う~ん・・・」って考えこんでしまうんですよね💦
自分がロジトレを使って授業するときは学習者の方々に「考えて~!」と言っている立場なのですが、今日は自分が「考えて~!」と言われる立場だな、と思いました。
でも時々はこうやって「う~ん・・・」と考える時間が必要だな、と思いました。その意味でも大変有意義な時間でした。
で、ですね。
「質問づくり」の話し合いの時間に、ちょっと違うことを思い出していたんです。
(同じグループの皆さん、ごめんなさい! ときどきちょっと違うことを考えていて、目が泳いでいたかもしれません・・・💦)
それは何かというと、「授業中、留学生にこんなことをしてもらったことがあったなあ」ということなんです。
1つが、読解の設問を作ってもらう作業。
読解をただ解くだけではおもしろくないので、素材となる文だけ読んでもらって、それに対する設問を考えてもらうものです。一番シンプルなのは、本文の内容に合っているかを○×で問うもの。1問でいいから作ってもらっていました。
もう1つが、JLPTの文字・語彙風の問題を作ってもらう作業。
ベトナムの首都は( )です。
こんな感じのものをよく作ってもらっていました。
いずれも目的は、ロジトレの延長線上にあるもので、物事を筋道を立てて考えてもらい、表現してもらう、というものでした。他の目的として「作り手の気持ちが分かったら、試験問題とかに取り組みやすくなると思うので試験問題に慣れるため」というのもありました。
最初は留学生たちは要領がのみ込めず四苦八苦していましたが、何度かやって慣れると、面白い(興味深い)問題を作ってくるんですよね。
なので、今回の「質問づくり」も、最初のうちは難しいのかも知れませんが、慣れると面白い作業になるんじゃないかと思います。
今日私が「難しい!」と思って頭を抱えてしまったのも、初めてだったからかもしれません。
数回やっていくうちに、慣れて楽しいものになるだろうと思います。
そして、そして。
ワークショップの間、まだ別のことを考えてしまっていました。
それは「この『質問づくり』を留学生や技能実習生の授業で使えないかな」っていうことです。
ディベートやディスカッションはもちろんのこと、作文のテーマ決めや内容を掘り下げるときにも使えるな、と思いました。
あとは調べ学習とかある行事の下調べとかにもいいかも。
例えば、陶芸体験をしに行くとします。
(私の住んでいる愛知県は焼き物が盛んなので、陶芸体験が比較的実施しやすいです)
そこで、「陶器」をテーマに質問を作ってもらうことにします。
そうすると、例えば…。
「陶器ってどうやって作る?」
「陶器は何に使う?」
「陶器がないときは何で食べる?」
「陶器は必要? 不必要?」
「陶器が有名な場所があるのはなぜ?」
などが質問として出てくるかもしれません。
こういう質問って、私の中では「教師が出すもの」と思っていました。
教師が最初から与えないにしても、学習者とのやり取りの中で作っていくものだと思っていました。
でも、学習者自ら作っていってもいいんですよね。
辞書とか駆使して、質問を作ってもらってもいいと思うのです。
教師は巡回しながら、日本語を修正すればいいのかもしれません。
具体的な進め方についてはまだよくわからないですが、こうして出てきた質問に沿って自分たちで下調べをして、そして陶芸体験をしに行けば、より興味を持って陶芸体験ができるでしょうし、後日、陶芸体験の風景も交えてプレゼンもできると思います。
そうすれば、「陶芸体験」という行事が立派な「学習」になります。
とにかく、自分の中でいろいろな思いが広がる、素敵な時間になりました。
このようなきっかけをくださる素晴らしいワークショップをしてくださるこんぶの会の皆様にはいつも頭が上がりません。ありがとうございます。
また次の機会に参加できましたら幸いです。
最後に今回のワークショップでの「質問づくり」において紹介された書籍のリンクを貼っておきます。
書籍名:『たった一つを変えるだけ』
最後までお読みいただき、ありがとうございました。