くまーるブログ

あやしうこそものぐるほしけれ。

マッサージと日本語教師


もともと肩が凝りやすい体質で、若いころから肩凝りに悩まされていました。
PCなんかが一番の大敵でしょうね。
なのに授業準備ではPCに向かいっぱなしという、矛盾した生活を送っています(笑)

そこで肩凝りがひどくならないようにするために長年お世話になっているのが、いわゆる「接骨院」または「治療院」です。
そこでマッサージを定期的にしてもらって、場合には整体とか鍼とか灸とかしてもらっています。

もう15年以上はお世話になっているでしょうか。

その間に担当の先生は2人代わり、今は3人目です。
今の先生は私より20歳ぐらい若い方ですが、まじめで勉強熱心な方で、主任になっています。

マッサージしてもらっているときって、よく雑談するじゃないですか。
その先生とも雑談をするのですが、ある時こんな雑談をしました。

「先生、明日はお休みですね。何か予定はありますか?」
「あ、明日は勉強会があるんです」
「勉強会?」
「はい。東京から有名な整体の先生が来て、直接指導してくれるというので。その先生、ほとんとど力かけずに整体ができちゃうそうなんですよ。超有名で」
「へぇ、すごいですね。そうやって日々研鑽しているんですね・・・」
「は、はい・・・」

先生の顔は見えませんでしたが、なんか照れくさそうな声で返事をしていました。

そのとき思ったんです。
「なんだ、日本語教師と同じじゃないか。やはり、よりよいものや新しいものについて学んでいってアップデートしてくんだ」と。


これがきっかけではないのですが、「接骨院」とか「治療院」に通っているうちに、この業界と日本語教師の業界について比較してしまう私がいました。
「良し悪し」を考えるわけでも「収入」を考えるわけでもなく、ただ、仕組みについて比べたくなったのです。

日本語教師の場合、言わずもがなですが、民間の養成講座で420時間と、大学での主・副専攻と、日本語教育能力検定試験の合格というルートがあります。修了者・合格者は留学生のいる日本語学校で働く、というのが多いかと思います。
もちろん、民間養成講座420時間、大学主・副専攻、日本語教育能力検定試験合格が無くても日本語を教えるということは可能です。プライベートレッスンとか、技能実習生に日本語を教えるなどであれば不要である場合も多いです。

働き方も変わってきて、日本語学校で働いていた方がフリーランスになり、プライベートレッスンとオンライン授業とで生活していく、というパタンになった方もいるでしょう。

マッサージの仕事(本当は正確な言い方じゃないけど、便宜上こう言います)に携わる人にとって、「接骨院」や「治療院」というところが「日本語学校」かな、と思います。そして、中には「独立」する人もいます。独立するのが、ちょうど日本語教師でいうとプライベートレッスンで生活していくことなのかな~、と思います。

 

そうそう。
接骨院」や「治療院」で働いている人は大きく言って3種類いることをご存じでしょうか。

あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師(正確には、はり師・きゅう師)
柔道整復師

の3つです。

※「柔道整復師」については以下のリンク先をご覧ください

 

もちろん、これら3つを全て持っている人もいれば、2つ兼ねている、1つだけ、といろいろです。
あ、しかもこの3つはどれも国家資格です。身体の痛みや不調の治療という、医療類似行為に当たることを「接骨院」や「治療院」の中で行うことができる、といえばいいでしょうか。

例えば、あん摩マッサージ指圧師(以下、「マッサージ師」)がいないと、施設名や診療内容、メニュー名に「マッサージ」と書くことができないのです。マッサージ師がいない場合は「もみほぐし」とか「リラクゼーション」という言葉が施設名や看板に書かれます。

 

そしてこの画像も何かの参考になれば・・・。


※医療類似行為とは正確には医業類似行為といい、厚生労働省は「医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある『医行為』ではないが、一定の資格を有する者が行わなければ人体に危害を及ぼすおそれのある行為」と定めています。

 

さて、国家資格と言えば。

日本語教師も国家資格化する話がありますね。
あの辺のことは恥ずかしながらとんと不勉強で、どの方向に進むのかわかりません。

だから今から書くことは全然現実的じゃないかもしれませんので、お許しくださいませ。

接骨院」や「治療院」には、マッサージ師、鍼灸師柔道整復師がいると言いましたが、私の場合、体質的に鍼は向いていないそうなので、マッサージがいいのだそうです。でも中には鍼中心の人もいます。開業している人の中には鍼専門のところもあります。

そういった部分、日本語教育で言うと、「留学生への日本語教育」「技能実習生への日本語教育」「生活者への日本語教育」「子どもへの日本語教育」みたいな感じかな、と思うんです。

マッサージ師、鍼灸師柔道整復師の資格を取る人たちも、基本的なこととして「人間の体の仕組み」について学び、そこから専門のことも学んでいくんですよね。

日本語教師養成講座の場合は、今はどうやっても「留学生」「技能実習生」「生活者」「子ども」のすべてがいっしょになってしまっています。もちろん科目の中に「生活者のための日本語教育」というのがあるかもしれませんが、そこまで専門的なことをやるのでもないと思います。(違っていたらごめんなさい🙇)

なので、もし国家資格化するのなら、4つでいいから区分を設けるのはどうかな、と思っています。
1つだけでいい人は1つだけ。
4つとも取りたい人はもちろん取れるようにしたいです。
(資格取得のためのお金とか時間とかはひとまず置いておいて・・・)

国家資格だけに何らかのインセンティブみたいなもの(もしくは、お墨付き的なもの?)も必要でしょうね。
留学生について従来の告示校の精度があるので、ひとまず「告示校で働くことができる」でしょうか。
あと、子どもの場合は思い切って「小・中学校、高校で日本語を教えることができる」にしちゃってもいいんじゃないかと思います。教員免許に準じるものとしてしまってもいいと思うんです。
技能実習生、生活者については今のところ思いつきませんが、何らかの「お墨付き」が得られたらなと思います。

そう考えると、養成講座の授業時間とか4つもコースが生まれることでの煩雑さが伴うので、この辺の制度設計も考える必要があると思います。

 

そして、「やさしい日本語」の普及者になるための講座がありますが、あちらは民間資格の扱いでいいのかな、と思います。あとそうですね。ボランティアで教えていて日本語の仕組みとか教え方のことをちょっとでいいから知りたいな、という人向けの民間資格みたいなものを作ってもいいのかな、と思います。


<まとめ>

ここまで書いてきたことの一部を、まとめてみました。

 

【マッサージ等】

マッサージ系の国家資格(医療行為は認められないが、医療類似行為が認められる)
あん摩マッサージ指圧師
鍼灸師(正確には、はり師・きゅう師)
柔道整復師


マッサージ系の民間資格(医療行為・医療類似行為が認められない)
・アロマセラピスト
・リフレクソロジスト
・カイロプラクテスト
・整体師

 

働く場所

 接骨院・治療院
 病院(整形外科など)
 介護・福祉・医療施設
 スポーツ施設、スポーツトレーナー

 美容サロン、エステサロン
 もみほぐし・リラクゼーション店

上の4つは要国家資格。下の2つは要民間資格、または無資格でも可能。

 

日本語教師】 ※ニシクマの妄想

国家資格
 留学生対象日本語教師
 技能実習生対象日本語教師
 生活者対象日本語教師
 子ども対象日本語教師

 

民間資格
 「やさしい日本語」普及者
 ボランティアコース日本語教師

 

働く場所

 留学生のいる日本語学校(告示校)
 技能実習生の日本語研修機関
 自治体の国際交流協会
 小・中学校、高校

 ※上の4つは要国家資格。それ以外は要民間資格、または無資格でも可能。

 

以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。