ここ数日、Twitterで日本語教師のビジネスマナーのことが話題になりましたが、
日本語教育機関に所属して働くのではなく、フリーランスとして働く場合は、
ビジネスマナー以上に大切なことがあるんじゃないかと思い、私の考えを書いてみることにします。
ビジネスマナー以上に大切なこと。
それは・・・
信用・信頼を得る、または、人望が厚い人になること
かな、と思うのです。
(「プラスチックの原料って石油なんです」という考え方と同じようなこと言ってんじゃん、と思った方はここで読むのを終了していただいて構いません)
フリーランスで仕事を得るというのは、私は、依頼主(クライアント)に声をかけてもらうことに尽きると思っています。
もちろん、その仕事を引き受けるだけの力を持っていること、
先ほど話したビジネスマナーをわきまえていること、というのも大事です。
あと、営業力も大事でしょう。自分の売り込みができないと仕事につながらないと思うので。
でも、でもでも、です。
クライアントが「この人に仕事を頼めば安心だ」って思わないと、自分のところには仕事が来ないと思うんです。
それが「信用・信頼」または「人望」なのかな、って思うのです。
私も一法人の運営者であるので、今までいろいろなお仕事を依頼したり、意見を仰いだりすることがありますが、やはり「この人なら安心」っていう人じゃないと、依頼や相談というのはしようとは思いません。
よく授業運営などで「教師と学生との信頼関係(ラポール)の形成が大事」という話を聞きますが、それは仕事を頼む方と受ける方でも同じだと思います。
じゃあ、信用や信頼を得るにはどうすればいいのか、ですよね・・・。
これについても、人によっていろいろな考えがあります。
ビジネス向けのホームページにもいろいろな方法が紹介されているので、それを読んで、自分で実践をしていけばいいと思うのですが、私が思っていることを2,3紹介しておきます。
イ.こちらから相手の懐に飛び込んで行く
これは決していきなり親しく話しかける、ということではなく、「よろしくお願いします!△△です!」とか「先日○○でお会いした△△です!」みたいにこちらから挨拶していく、ということです。
対面の時代で、会いに行ける距離でしたら、会いに行ってもいいかなと思います。
私はこれを「表敬訪問」と呼んでいます(笑)
ロ.絨毯爆撃よりも精密爆撃を
軍事用語を持ち出して申し訳ないのですが、ご容赦ください。
フリーランスの場合、いろいろなところをから仕事を得るために、各方面に挨拶文を送ったり、自己紹介文、さらには「こういうことやってますのでよろしくお願いします」みたいな宣伝をすることがあると思うのですが、私がよく相談を受けるのが、
「突然私のところにメッセージが届きまして。『先日は有意義なコメントをいただきありがとうございました。今後もよろしくお願いします。』って書いてあったんですけど、私、その方にコメントした覚えないんですよね・・・(メールをもらった本人は困惑気味)」
というようなケースです。
これは、誤爆だと思うのです。
コピペのメッセージをあちこちに送るな、とは言いませんが、誰がコメントして誰がコメントしなかったかは、ちゃんと把握してから文面を考えたほうがいいと思うのですよね。
ハ.一定の評判・名声があったほうがいい
評判というか名声も大事だと思います。
評判と言えば、口コミですね。
やっぱり、ネット社会の今でも口コミ(LINEとかMessengerとかでの個人的なやり取り含む)は大事だと思います。
信頼のおける知人のAさんが「この人はいい人だよ」と言ってくれると、心のハードルが下がると思います。
あと昨日、このようなツイートもしました。
勉強会・セミナーの評判を知る方法の1つは、まさにこのTwitterかなと思います。今日(3/20)に行われたセミナーのうち、「再話を取り入れた読解活動」についてはかなりの方がツイートしてました。
— Kumar(西隈俊哉) (@route2490) 2021年3月20日
明日も多くの勉強会・セミナーを行われますが、ツイートはどうなるでしょうか?
フリーランスの日本語教師の方が他の日本語教師向けに勉強会・セミナーを行うことが多くなりましたが、勉強会・セミナーの前後のツイートの数・内容で評判がわかると思います。
例えば、主催者による宣伝のツイートはたくさん見かけるのに、「楽しみだ」という事前の参加者側のツイート、そして「とてもためになった」「今日はありがとうございました」みたいな事後の参加者側のツイートが見当たらない場合は、内容もさることながら評判が良くないのだなと思った方がいいと思います。
いい評判を得るためには、地道に活動(仕事)を続けていくしかないかな、と思います。
そうすれば、自ら宣伝せずとも、誰かが気づいてくれます。それによって、新たな仕事につながるかもしれません。
とまあ、いろいろ私が思うことを述べました。
何も参考にならなかったら、ごめんなさい。
最後に。
信用・信頼って、得るのにはかなりの時間を要するのに、
失う時は一瞬です。
失った信用・信頼を再び得るのは、最初に得ること以上にかなりの時間を要します。
場合によってはもう二度と相手にされないかもしれません。
信頼を失うような失敗したときは、会社という組織にいる場合は先輩がカバーしてくれたり、上司が守ってくれたりしますが、フリーランスの場合、誰も守ってくれません。先方からは何も指摘されず、ただ単に「次がない」っていう状況になることすらあります。恐ろしいものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。